日光線直通列車について

朝下り、小金井発日光行きが1本設定されている。107系0番台6両(小山車両センター)で運行される。宇都宮で方向転換を行う。1890年(明治23年)に日本鉄道宇都宮-日光間が開通して以来、東京方面と日光駅を結ぶ直通列車が約90年間に亘り走り続けてきた。以前、上野-日光間を結ぶ直通列車の運転本数は、宇都宮駅より東北方面に向かう列車本数に比肩するもので、官有化直後の1909年(明治42年)に「日光線」と名付けられて「東北線」本線に対する支線的な位置付けが明確化されたものの、1982年の東北新幹線の開業によって直通列車の運行がほぼ消滅するまで、毎日一定本数の東京方面と日光線内を結ぶ直通列車が運行されてきた。太平洋戦争後、日光線では早朝の下り便と深夜の上り便1往復を除く11往復すべてが上野駅始発終着で直通運転されたが、1958年(昭和33年)4月14日のダイヤ改正で上野-宇都宮間が電化され近郊電車が投入されたのに伴い、非電化であった日光線への直通列車は下り6本上り8本に削減され、代わりに気動車準急「日光」1往復が東京駅発着で日光線に直通するようになった。

1959年(昭和34年)9月22日のダイヤ改正では日光線の電化により日光線直通準急「日光」に157系電車が投入され、また従前の準急「日光」「だいや」に加えて新宿駅発着の準急「中禅寺」や、東京駅・東海道本線伊東線経由で静岡県伊東駅まで直通する準急「湘南日光」、そして、これらの間合い運用として日光-黒磯間を直通運転する快速列車などが季節列車ながら新設された。また上野駅-宇都宮駅間の電車便を延長する形で日光線直通の普通列車も増便され、日光発東京行き1本、日光発矢板行き1本、鹿沼発上野行き1本、黒磯発鹿沼行き1本を含め、日光線直通便数は季節便5往復も含め下り12本・上り14本に達した。その後優等列車は急行「日光」に一本化され、1978年(昭和53年)10月1日のダイヤ改正で季節列車を含めて直通列車は上野駅・大宮駅発着便のみの9往復となり、東北新幹線開業に伴い上野発日光行きの普通列車1本を除いて消滅した。その後、黒磯方面と日光方面を結ぶ普通列車が設定されたこともあったが、現在は解消されている。

烏山線直通列車
宇都宮と宇都宮都市圏である烏山線沿線を結ぶ宇都宮-烏山間直通列車が10往復設定されている。烏山線は非電化であるため、キハ40系気動車宇都宮運転所)で運行される。
開業以来1980年代後半までは全列車が宇都宮駅を始発終着駅とし、一時期は烏山発上野行きが設定され、小山-上野間では快速「おおとね」に併結運転していたほか、これが解消された後も石橋駅まで乗り入れて石橋駅到着後すぐに折り返して烏山行きとなる運用や、全便が気動車化された後には宝積寺駅、仁井田駅大金駅にのみ停車する快速列車が烏山駅-宇都宮駅間に設定されたこともあった。その後、宇都宮-黒磯間の宇都宮線普通列車の増発・パターンダイヤ化に伴い当時1日1-2往復を残して宇都宮-宝積寺間が区間廃止され、代わりに烏山線内の運行本数が毎時1往復に増便された。1990年代に宇都宮駅直通列車は1日5往復にまで回復、また2010年(平成22年)12月4日のダイヤ改正宇都宮駅直通列車が毎日10往復に倍増され、代わりに運行本数が1日18往復から1日16往復に減便され、日中60分毎の運行が90分毎に変更された。1979年(昭和54年)7月22日および23日には、松本零士の『銀河鉄道999』(スリーナイン)にちなんだミステリートレイン「銀河鉄道999号」が上野駅-烏山駅間で運行され話題となった。

臨時列車
183系「那須ゴヨウツツジ」列車記事が存在するものについての詳細は列車記事を参照。
特急「あいづ」
快速「フェアーウェイ」
快速「足利藤まつり」
快速「早春成田初詣」
新春の土曜・休日に成田山初詣客用に宇都宮駅-成田駅間を宇都宮線武蔵野線常磐線成田線経由で運行される。全車指定席。2010年は田町車両センター所属の183系6両(H61編成)、2011年はこれに加え運転日によって勝田車両センター所属の485系1500番台6両編成(K60編成)で運転された。
列車番号:9522M-9481M-9823M(成田行)・9824M-9480M-9523M(宇都宮行)、大宮駅と我孫子駅で変更。
停車駅(他線区含む):宇都宮-雀宮-小金井-小山-古河-久喜-白岡-蓮田-大宮-南浦和-南越谷-成田
快速「とちぎ秋まつり」
2006年11月18日-11月19日、2008年11月15日-11月16日、2010年11月13日-11月14日に運転。隔年で開催される「とちぎ秋まつり」に合わせて運行される。一部指定席。183系6両(大宮総合車両センター、OM103編成)で運行。
列車番号:9535M-9446M(下り)・9445M-9536M(上り)、小山駅で変更。
停車駅(他線区含む):上野-赤羽-浦和-大宮-蓮田-久喜-古河-小山-栃木
2006年の運転時には桐生駅発着(栃木駅-桐生駅間では佐野駅足利駅に停車)で運転され、宇都宮線内では蓮田駅が通過で栗橋駅に停車した。
2008年の運転時には古河駅は通過となった。
快速「日光ハイキング」、「やすらぎの栃木路日光」
秋の行楽シーズンに運行される。189系「彩野」6両(大宮総合車両センター)、183系6両(大宮総合車両センター)を使用。一部(新習志野方1-3号車)指定席。2005年まで快速「やすらぎの日光」として運行されていた千葉-日光ルート(錦糸町、東京、品川、新宿経由)が東武直通特急の登場によって廃止されたのを受け、2006年から京葉線武蔵野線廻りで再設定されたもの。「やすらぎの日光」時代は千葉市の千葉駅を始発着していたが、武蔵野線廻りへの転換のため習志野市新習志野駅始発着に変更された。
停車駅:新習志野-南船橋-西船橋-新八柱-新松戸-三郷-南越谷-南浦和-武蔵浦和-大宮-蓮田-久喜-栗橋-古河-小山-宇都宮-鹿沼-今市-日光
※2006年運転の「日光ハイキング」は東松戸、南流山にも停車。
快速「那須ゴヨウツツジ
2009年のゴヨウツツジの時期の日曜日(5月31日、6月7日)に、八王子・立川方面から武蔵野線経由で黒磯まで運転。全車指定席。183系6両(大宮総合車両センター、OM103編成)で運行。
列車番号:9332M-9633M(下り)・9632M-9333M(上り)、立川駅で変更。
停車駅:八王子-立川-新秋津-東所沢-北朝霞-大宮-久喜-栗橋-古河-小山-宇都宮-那須塩原-黒磯
大宮駅を始発・終着とし、当線と武蔵野線・中央線方面とを直通する以下の臨時快速列車は、各列車項目を参照。

ホリデー快速河口湖」
このほか、神奈川県内の学校の修学旅行列車(集約臨時列車)が、神奈川県方面-日光駅間で運行されている。